2002年3月号 其の九
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畑で緑が少しずつ出てきて、梅の花が咲き、スギ花粉が舞い、目が痒くなってきました。寒さを忍んだ冬が過ぎ、春が来ることは嬉しいのですが、ちと早過ぎるのです。春は、野菜たちも子孫を残す準備に力を注ぎます。つまり花を咲かせ、種を作ります。その方面にエネルギーを使うので、大根などの根菜は養分を奪われ、スが入り、葉菜も筋張ってきて、食用には厳しくなります。出荷できるのが無くなっちゃうよ。とは、人のエゴ。そんなエゴイストの私に春はいつくるのか?!
二月のカゼ 二月の中旬、二日続きで強風が吹いた。嫌な予感は当たるもの。野菜の配送から帰ると、ビニールハウスの天井が飛んでいた。風が基礎の杭を抜き去り、千切れたビニール天井が、バタバタと音をたてていた。芽吹いて間もないレタスの苗が、なぎ倒されていた。オイラは自然の力の前に、ただ苦笑いうかべ、後片付けをするだけ。その後、強風対策にビニールの張り方を変えた。
強風が吹いた前の週、オイラは風邪をひいた。40度近い熱が出て、初めて寝込んだ。今回は、そのカゼの報告。転んでもただでは起きたくない。日頃読んでいた自然療法の人体実験のチャンス。一番つらい熱冷ましに、まずキャベツの外葉を頭の前と後ろに貼り、一時間おきに取り替える。ひんやりして気持ち良いが、解熱には至らない。青葉での解熱は、熱の出始めに効果的なんだな。次に、さかずき3杯位の大根おろしに、その1割のおろし生姜としょうゆ(または塩)少々を加え、熱い番茶(お湯も可)2合を注いで飲んだ(大根湯)。これで、少し気分が良くなり、比較的短時間で38度台から約1度下がった。でも大根湯は効果のある反面、連用すると体がだるくなるそうだ(普段健康な人でも3回/1日が限度)。
続いて、喉の痛みに里芋パスタ。里芋の親芋(子芋でも可)の皮を厚く(薄いと痒くなる)むき、すりおろし、芋と同量の小麦粉と、芋の約1割位(少ないと効き目がない)のおろし生姜をよく混ぜる。それを手拭い(ガーゼ)に包んで、喉の痛い所に当てる。これも劇的でないが、効果があった。その間、食事は水分だけで、胃腸を休ませ一日寝て、二日後には畑にどうにか戻ることができた。病院や薬のお世話にならずに、無事に人体実験終了。以前なら体の調子が悪くなると、すぐ病院の薬に頼っていたけれど、副作用と出費の心配のない治し方もあるので参考にしてほしい。自然の力を借りて、療養しても改善されない様なら、薬に頼れば良い。いつも薬にばかり頼っていると薬がだんだん効かなくなるのは、自然の摂理。害虫の殺虫剤が翌年は同じ物が効かず、更に強い物を使うのと同じ。
と、偉そうなことを書いたが、風邪をひいた原因は?日頃の労働の疲れが溜まったから、ではなく、連休に旧友が遊びに来て、どんちゃん騒ぎをし、夜中までたらふく飲み食いをした不摂生が原因なのは明白。「腹八分は、医者いらず」と昔の人は言ったもの。多くの血管が集まる胃腸が過剰な働きを求められ、悲鳴を上げ、熱を上げ、オイラに「慎まんかい!」と警告を与えた。アトピーでも何でも全ての病気には原因がある。出てきた症状を薬で一時的に消し去っても原因を放っておいたら、必ずぶり返す。病気は過去の悪行、悪食に気付かせてくれ、それを清算し、好転させてくれるチャンスでもあるのかも。
二月のふたつのカゼで、少しお利口になれただろうか。二歩退がったら、三歩進みたいものだが、なかなかね。
(栃木のチータ)
今後出るであろう野菜たち
菜の花 花粉症の原因である花粉たんぱく質を分解する酵素を持ち、花粉症の予防、症状の改善に効果あり。「花粉を花粉によって制する」 かき菜 栃木特産の青菜。冬越の新芽、とう立ち菜をかいて食べます。 山芋 数は多くありませんが、長芋、大和芋、自然薯をつくりました。水分の多い長芋は、とろろにするより、短冊に切って食べた方が美味。大根より強いでんぷん分解酵素を含みますので、消化促進、胃腸病全般に効果的。 竹の子
筍米のとぎ汁かお湯の1割の米糖を入れ、穂先を切り落とし、皮の上から縦に切り身を入れ、余り柔らかくしない程度にアク抜きをします。先の方の柔らかい部分は、酢のものや和えもの、中程の部分は炊き込みご飯やワカメとの炊き合わせ、根に近い部分は炒めものや佃煮に。短期間で大きくなるその生命力をいただきましょう。穂先の皮(姫皮)も汁の実にしても美味。 ノビル 大玉はみそをつけて生で、小さな玉や葉は汁の実や玉子焼きなどに。葉色の濃いのが入っていたら、それは栽培したエシャロット。食べ比べてみて下さい。長目の細い葉ネギは、あさつき。どれも沈静作用、食欲増進等の効果。
冬は汗をかかず、新陳代謝が低いため、体の中に溜まってしまった毒素もなかなか排出されません。冬の寒さの中、出番を待っていた春の野草には、それらを排出する効力を持っているものが多くあります。竹の子やノビルなど、畑で栽培していないものをセットに入れるのはいかがなものか、とも思いますが、私の願いは「食べもので、私が、会員が健康でいる」ことにあります。自然のサイクルを味わい、人の中に本来あるはずの自然治癒力などの本能を呼び覚ましましょう。(端境期の言い訳?)
また今後野菜以外の安全にこだわった地元の生産者の食べものを、野菜と一緒に届けようと思います。ご注文をお待ちしています。
有精卵 小山の大橋農場の平飼い自然卵。盛り上がった卵白、濃厚な黄身が自慢の生命ある卵です。1パック10ヶ入で400円。 豆腐類 野木の「さがみや」の非遺伝子組み換え大豆を使い、昔ながらの製法による、変に甘くない香りのある豆腐(絹・綿ごし各110円/丁)や油揚げ(40円/枚)。群馬下仁田の特等芋を使った歯切れの良いコンニャク(130円/ヶ)。ご希望の会員はタッパーをご用意下さい。おからは無料で分けて頂けます。 上記の卵、豆腐類は地元会員のみのお届けになります。宅急便会員を含めたお届けに、原木生・干し椎茸(1袋100g 200円〜)、パンも焼けるグルテンの高い有機無農薬八幡小麦粉(600円/キロ)もいままで同様あります。
冒頭にも書きましたが、暖かくなってきているので、冬の甘さから春のほろ苦さへ野菜の味も移ってきました。ほうれん草などは、おひたしにするより油炒めにして食べた方が良いでしょう。また、この所バサバサ、ス入りの報告の目立つ大根は、サービス野菜のつもりで出荷しますので、はずれが来たら汁物におろして入れ、みぞれ鍋にして食べてみて下さい。徐々に切り干しに移行していきます。
2001年収支報告 就業前の農作業アルバイト代約20万円を含んだ総収入は981,875円。
野菜での収入があったのは7月からの半年ですから、農業収入は約80万円。ひと月当たり12万円位でしょうか。種や肥料、燃料、農具代等の必要経費は756,857円。そして年間の生活費が約58万円かかっているので、支出の合計は約134万円。結局一年目は、30万円以上の赤字でした。トラクターなどの農業機械は、ほとんど無料で借りての耕作であり、生活費もできるだげ切り詰め、初年度の支出としてはかなり抑えることができているのに、赤字とは販売努力の足りなさを感じます。
現在、毎週平均約18セット(お試し数セット含)出していますが、当面の目標は、毎週30セット。30セット以上になれば、黒字経営が見込まれます。もちろん私も拡大努力を続けますが、現在会員になって頂いている皆さんにも、お知り合いの紹介、協賛会員、不定期会員から定期会員への移行などのご協力を頂ければ助かります。今も30セット+αを想定しての作付けをしていますので、余剰野菜は宣伝用に使ったり、引き売りしたりしていますが、皆さんへのセットも多めに入れてお届けしています。食べ切れない分があるようでしたら、お知り合いの方などにお分け頂き、宣伝して頂ければ幸いです。ご協力の程お願いします。
明らかなことは、赤字経営を何年も続けていけない、貯蓄をあてにしていたらいけないということです。しかし、土作りから野菜の味の改善まで、まだまだ始めたばかりの所で焦って結果を求めてもと思います。何事でも「石の上にも3年」です。
後記 今月は、寝込んですっかりペースが鈍りました。体調を崩して健康の有り難さを痛感しているようではだめですね。未病に努めなければ。それと今回の人体実験は良い経験になったけど、高熱の時に病人自ら里芋や大根をすり、お手当てするのはちと無理があるような気がしました。あれは誰かにやってもらい、やってあげるものでしょう。自然のお手当てに「愛」が加味されれば、効き目も違うはず。是非お試し下さい。尚、風邪以外の自然療法に興味のある方には『家庭でできる自然療法』(あなたと健康社)をおすすめします。
協賛会員の方への春野菜菜セットは3月中旬から4月中旬の間でお届けします。都合の悪い時期があれば早目にお知らせ下さい。
さて、先月から種まき、育苗が始まり、春の訪れとともに雑草も訪れ、草取りも徐々に忙しくなります。もうじき百姓をはじめてから1年が過ぎます。百姓2年生には、どのような発見があるのか楽しみです
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