2002年7月号 其の拾参
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一時の暑さは何処へやら、梅雨らしい天気が続きます。風邪ひいてませんか?
カラッカラだった畑にお湿りがあり、多くの野菜たちも私もホッとしたのも束の間、今度は連日の雨と梅雨寒のため、トマトやカボチャなどに病気が出始めてしまい、あたふた。 水を得た雑草たちがワンサカ伸びてきて、またあたふた。降らなすぎても、降りすぎても心配事は尽きません。しかし、これが農薬に頼らず路地で野菜をつくることなのです。うまくいくものもありゃ、失敗するのもあるさ、とデンッと構えられれば良いのですが、やっぱりあたふたしてしまいます。
ワールドカップにおもうこと 先月、日本と韓国は梅雨空の下、ワールドカップサッカーで盛り上がった。スポーツといえば野球一筋のオイラも、今回はにわかサッカーファンになり、日本戦を初めとする注目カードをテレビ観戦した。華麗なゴールシーンばかりでなく、奮闘する選手たちの表情や目の輝きに魅せられた期間でもあった。そんな中、気になったのは日本人選手のカラフルな頭。流行り、個性、ファッション...そんな言葉ではなんか理解できない。頭だけ見たら一体どこの国のチームなんだろう?
最近、香料を初めとする様々な食品添加物が問題になった。今では人工的な色ばかりでなく、人参や枝豆等の野菜はもちろん、焼き肉や蒲焼きまで、ほとんどの食べものの匂いを人工的に作り出すことができ、商品化されていると聞き、驚いた。
ヒトの味覚と臭覚の関係は深く、鼻が利かない時は、味はわからないものだ。そのヒトの味覚の八割方が、生後半年から5歳までで決まってしまうという。ではその大切な乳幼児期にホンモノに似たニセモノの味や匂いを覚えてしまったら、一生ホンモノがわからないままなのか。かく言うオイラも農薬や人工調味料などの生産、使用の増加と共に成長してきた世代。ホンモノの味がわかるかといえば???当時の中流家庭の男三兄弟の食生活を維持するのに、やはり質より量、より安いものを母は工夫して食卓にあげていた。限られた中で常に「腹へった〜!」のオイラたちを満足させるべく、スーパーをはしごしていたであろう母には感謝こそすれ恨んでなんかない。実際、空腹のまま布団に入った記憶はない。
3年前から有機農業を志し、化学的な色や匂いが入らない空間、例えば人参を引き抜いた時のあの匂い、畑での生育過程で、台所で料理して変わっていく野菜たちの色を見、感じながら生活することで、少しずつでも何がホンモノなのかが身についてきていると信じている。
港にあふれるホンモノに似たニセモノは、色あせない、腐らない。だから商品としてのメリットは大きい。安い原料で貯蔵もきくから大量生産して、安くもできる。しかし、人体への影響は、長期的、複合的に見て、あまりにも未知数。
有機農業の「有機」とは「命有き」という意味。命あるものは、時と共に変わっていくもの。いつまで経っても芽の出ないじゃがいもや玉ネギ、数日しても悪くならないコンビニのおにぎりは、有機の環を出てしまっているのではないか。
巨額の遺産を残した美白の女王より、野良着で、しわの深い顔のおじいさん、腰の曲がったおばあさんにホンモノを感じ、魅力を感じる。オイラもそんな年の取り方をしたいな、と金や赤髪の日本選手を見て思った。
(密かにコスタリカチームを応援していた数少ない栃木人)
今後出るであろう野菜たち 今月と来月の主体は、ナス・ピーマン・キュウリなどの夏野菜です。夏野菜の特長は、暑さで火照った体を冷やし、利尿作用にも優れ、食べることにより、外気の環境と体を上手く調整してくれることです。色々な調理法で積極的に摂りたいものです。でも、使い切れず溜まってしまった時にやってみたい料理が「ラタトゥーマ」。
残った夏野菜を何でも(ニガウリ以外)鍋で炒め、ザク切りしたトマトを入れ、塩こしょうで味を整えて煮込むだけ。これが夏の暑い時に、熱々を食べても、冷めたのを食べても美味しい。沢山つくりすぎて余ったら、カレー粉を入れれば、今度は何とも美味しい野菜カレーに。
モロヘイヤに似た丸っぽい葉のオカノリは、カルシウム・ビタミン類を豊富に含む夏場の貴重な葉菜。おひたしや天ぷら、汁の実に使って下さい。緑色のカブのようなのが入っていたら、それはワサビ大根。そばの薬味などに皮のままおろしてどうぞ。
夏場に出る馴染みのない野菜は、これ位でしょうか。それ以外にも、見慣れぬ形や色のナスやピーマンなんかも入るかもしれませんが、使い方はそんなにかわりません。
ちょっと変わった野菜が入っているとなかなか使えず、悪くなっていまった という声も時々聞きますが、腐って届いたものは論外としても、安心してたべられるものしか入れてませんので、臆せず料理して下さい。コツとしてはナスなどの実ものは、塩だけで炒めたり、葉菜はおひたしなど、まずはシンプルな味付けでその野菜の持つ味や特長を把握してから、他の料理に応用すれば良いと思います。そこが料理する人の腕の見せ所であり、楽しみでもあると思うのですが。今年の夏は化学調味料の代わりになるようなバジルやシリなどの香草類も入れていきたいので、活用してみて下さい。おすすめの料理法があったら是非教えて下さい。
今月の先祖帰り 梅雨時には梅干しを漬けるという古からの風習に従って、初めての梅干し作りに取り組んでいます。まだ、梅を塩漬けしている段階ですが、その上がってきた漬け水(白梅酢、夏負け予防に効果有)の何とも良い香り。どこぞの香料会社でも作り出すことのできないだろう自然の香りに時々漬け樽を開けては、うっとりしています。至る所に咲くドクダミ等の野草を採って乾かし、一年分の野草茶を作りました。そして今冬初めて仕込んだ味噌を味見したら、その美味しいこと。「手前味噌」とはこのことです。
この梅干や味噌の生成発酵過程でできる有用菌に、健胃、整腸効果があり、乾燥したドクダミは「十薬」と呼ばれ、様々な病気に効果があります。梅雨時の湿気の多い時期は、腐敗菌等の雑菌も繁殖しやすい環境にあり、食中毒が多くなる時期でもあります。これを打ち消し、毒出しをするのが梅干しであり、手前味噌であり、様々な野草茶なのです。昔の人はその時期時期に有効なものを自然の中から見つけ出し、活用していたのです。
コバちゃん農場の目標・基本は「自給」にあります。冷凍ほうれん草、添加香料など食の安全が問われる現在、その食を見えない他人任せにするのではなく、自らが手間暇を掛けて、安全を確保する努力が問われているような気がします。
お知らせ アナウンスが遅れましたが、幾人かの会員の方から、野菜セットのお中元を頼まれています。大量には受けられませんが、希望される方はご連絡下さい。発送日は、火曜日か金曜日です。料金は野菜セット2,000円プラス送料です(関東、東海位まで525円、それ以外は100〜400円増)。クール便は210円の追加です。
今までの通信のバックナンバーも希望される方は、コピー代だけお願いします。尚、協賛会員の方々への夏野菜セットは、7月の中旬から8月中旬の間でお届けする予定です。旅行等で都合の悪い期間がありましたから、早目にお知らせ下さい。
後記 この通信だけを読んで私を直接知らない人は、私がよっぽど厳格な食生活をしているように思っているかも知れません。実際の所は時には大酒を飲んで、2〜3日フラフラしたり、頭では悪いとわかっている菓子パンなどの加工食品も目の前にあればパクパク食べてしまいます。意思が弱いのもありますが、数年前までは食べ物に全く無頓着で、料理もしなかった人間がいきなり厳格な自然食に切り変えたら続かないだろうとも思います。でも、体が唯一の資本だけに、もちろんできる範囲では健康には気を遣っています。確かにここ数年にない体調の良さは感じています。今後、この「できる範囲」を少しずつ大きくしてきけたらと思います。
私の届ける野菜セットを中心にした食生活を一年もすれば、体調は良くなると思いますが、絶対的なものではありません。主食の穀物をしっかり食べ、人体には、不自然な添加物を含む食べものを遠ざけることなども健康には必要です。これらの健康のための「できる範囲」を会員の方々と一緒に少しずつ大きくしていけるきっかけに、私の野菜と通信がなれれば嬉しいです。
コバ
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